Chantori Blog

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「世界一」への違和感

「日本語は世界一難しい言語だ。」

こういう発言を、よく耳にします。例えば日本語における敬語の使い方や、ものの数え方などについて、日本人同士で確認した後に、「日本語って難しいねー」と会話を締めるのはお決まりのパターンのように思います。 

 

また、僕の高校時代の国語の先生はこう言いました。(うろ覚えですが)

「季節を表す単語の豊富さでは、日本語は世界一だ」

しかし僕は、日本語よりも季節を表す単語の豊富な言語を知っています。
  

このような極端な表現をしてしまいがちなのは、主に2つの理由があるように思います。それは、正確な使い方をできない自分自身を正当化すること。そして、自らが世界一だという自負です。もっとも、この表現は日本人の会話以外でも聞かれます。例えば、「韓国のおばちゃんは世界で一番強い」や「ドイツ語は世界で一番難しい言語だ」などです。

 

ただ、このような数値化できない事象に対して、簡単に「世界一」を名乗ってしまうことに、僕は違和感を感じます。僕が知っている数少ない国を考えただけでも例外が見つかるのに、全世界で一番だなんて、よく言えるものだなと。

「世界一だ」と言うことでまるで世界のことをよく知ってるように聞こえますが、実際には無知を晒しているような気がします。f:id:chantori:20161106105930j:plain